マハレの植生・チンパンジーの食べもの


複雑な植生、変わりゆく植生。

マハレは、アフリカ東西の植物の、重要な交差地帯でもあります(約1千万年前〜)。国立公園内の植物種は、2千種を超えると予測されています。



東には山、西には湖。その間に挟まれて豊かな森林が発達しています。国立公園化に伴い、焼畑が禁止され、マハレの森は日増しに深くなっています。

無数の水系と山谷を有する低地は、多様な植生パッチが分布しています。湖からマハレ山塊へと向かう垂直方向の植生変化もあります。

近年、マハレを含む世界中の熱帯林で、ツル植物の増加が目立ってきました。地球温暖化の影響が疑われています。

チンパンジーは種を運搬する、森の大事な管理人でもあります。 破壊もしますが…。



チンパンジーは、多様な植物のほとんどの部分を食べます。

なんでも食べますが果実がメイン。
写真は研究当初から最もよく食べられる果実の一つ、Saba comorensis(キョウチクトウ科)。

葉、草本の髄なども重要な食べもの。若いツルの茎なども食べます。


他に、花、種、樹液、樹脂、樹皮、木部、根などなど。




文責:伊藤詞子